元料理人で現コンサルなラヲタ

40代/男性

・仏伊中印料理の元シェフで、現在はコンサルティングに携わっています。
・宅麺は主に製麺・スープ開発の参考用に利用しています。
・麺の加水率やスープの甘い、塩っぱい、辛い等は主観ではなく、全て検査器により数値化した絶対値及び相対値を元にコメントしています。答え合わせのご参考に。
・味覚検定チョコEASY・NORMAL・HARD全問正解(全問正解率1%)
・ラヲタ歴35年以上、春木屋・丸長・土佐っ子の味で育ち、家系直系・二郎直系・東池袋大勝軒直系は何周もしている元ガチ勢です。
・麺が解れない原因は強く固めているからではなく、打ち粉が少ないか、配送時の結露による麺表面の糊化が考えられます。菜箸で何度も触れるのは麺に傷が付きデンプンが出て逆効果なので、コツとしては思い切って麺を取り出し、水分をキッチンペーパーで吸わせてレンチンし、軽く解して茹で直すと解決出来る場合があります。

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2024年05月09日

中華そばのスープは昭和の町中華を思い起こすような鶏ベースの醤油清湯。
味の素が別パックで大さじ1杯分付いていますが、そもそものスープの塩分濃度が約2.1%と濃口で、
味の素も予めしっかり使われているので、追加しなくとも充分美味しく頂けます。
追加するとBrix値もそれだけ増加し味も更に濃くなるので、入れるにしても量はお好みで調節しましょう。
あと説明文に化調香るとありますが、味の素自体は実質無臭です笑
 
麺は浅草開化楼の中加水角刃縮れ中太麺。
スープと絡みやすい縮れ具合とプリパツの食感で、こちらも昔ながらのオーソドックスなスタイルを踏襲しています。
 
付属トッピングはInスープで、豚バラロールチャーシュースライスとナルト巻スライスが1枚ずつ。
味の崩れを心配するタイプのラーメンではないので、好きな具を好きなだけ追加して楽しみましょう。
 
 
チャーハンはレンジシールで真空冷凍されており、パックのままレンジ調理出来るお手軽仕様となっています。
具材は刻んだチャーシューとナルト、グリンピースと、こちらもオーソドックスな構成。
半チャーハンではなくしっかり一人前のボリュームで、こちらにも味の素がガッツリ投入されています。
味付けは典型的な町中華で、スープを使っていないのでしっとり系ではなく程よくホロリとしていますが、
たっぷりのラードで香ばしく炒められているため、オイリーでもっちりしたタイプとなっています。
 
なおパラパラ系に仕上げたい場合はレンジ加熱後にフライパンで軽く乾煎りするとよいですが、長く炒めると水分の飛び過ぎでパサパサになるので注意しましょう。
しっとり系に変えたい場合はレンジ加熱後に中華そばのスープをレンゲ1杯弱ほど加えてフライパンで軽く炒め直すと上手に仕上がります。
 
一般的に冷凍炒飯は産業用ロボットと瞬間冷凍機でシステム化して大量生産を行いますが、
これらを個人の手によって何百食分も行うのは、仕込みから梱包までの手間も含めると並大抵の労力ではありません。
敬意と感謝の念とともに、今回も大変美味しく頂きました。

4

2024年05月09日

スープはクリアに澄んだあっさり鶏清湯。塩分濃度は約1.9%と若干高めながら塩味はまろやかで、
また化調も効かされているため旨味も強く、このスープ単体で既に完成されたクオリティとなっています。
 
麺は三河屋製麺の全粒粉入り角刃ストレート。切刃20番手の中太に分類される太さで、
春よ恋特有のモチモチとした弾力と中加水のしなやかなコシがスープとマッチしています。
 
チーズはクリームチーズをベースとした複数のフレッシュチーズにホワイトチェダーなどもブレンドされた独自配合。当然湯煎厳禁です。
濃厚で口溶けも良く、ほのかな甘味と酸味が瑞々しさと清涼感も与えてくれます。
ゴルゴンゾーラは極少量なので、青カビが苦手な方でも問題ないと思います。
 
このチーズを麺に絡めて頂くと、あっさりとした味わいに深みとコクがググっと加わり、濃厚ながら重みのない爽やかな味わいに一変します。
また食べ進む内にスープがクリーミーかつミルキーなチーズテイストに変わってゆき、前半と後半で異なる味わいが楽しめるのも特徴となっています。
 
トッピングは生ハムの強い塩味がチーズと抜群の相性をみせます。
生ハムがなくても家庭用のベーコンやハムなど塩味があるものであれば充分合いますので、何かしら乗せるとより美味しく頂けると思います。
 
ブイヨン・ド・ヴォライユに昆布と醤油で味付けして、そこにチーズとヌードルを落とすという和洋織り交ぜた発想は、
所謂ヌーベルキュイジーヌ的なアプローチで、仏伊料理出身者としても非常に魅力的な味わいです(笑)
とにかくチーズのブレンドがお洒落で素敵ですね。残ったスープに玄米ライスは勿論、リゾーニや押し麦、またBPやEVOなど足すのも合うと思います。

3

2024年05月02日

コックコート姿の佐野さんと最後にお会いしたのは佐野さんが亡くなる半年前の2013年秋、新宿での大つけ麺博でした。
 
佐野JAPANの錚々たるメンバーも交えて談笑しながら頂いたガチンコつけ麺の美味しさたるや、今も鮮明に舌が憶えています。
 
鵠沼海岸時代からお世話になり、こちらの世界に携わるきっかけも作って下さった佐野さんの支那そばや。
 
鵠沼海岸、ラ博、そして現在と、時代とともに味も変遷を経ましたが、
美味しさだけは不変だった佐野さんのらぁ麺への情熱は、佐野さん亡き後も日本中の同志たちに引き継がれています。

7

2024年04月18日

スープは澄み渡る無化調淡麗清湯で、まずは本枯や白口煮干など魚介の香りと甘味がフワッと口内に押し寄せ、
熊野地鶏の丸鶏とガラによる厚みのある風味と旨味が余韻として残ります。
塩ダレは塩味と甘味の均整の取れたまろやかな味わいで、塩分濃度も約1.7%と濃過ぎず薄過ぎずの絶妙な塩梅。
このスープ凄いですね。以前から更新されているものの何の違和感もなく、あまりの美味しさについグビグビと飲んでしまいました。
 
麺は自家製の中加水角刃ストレート細麺。北海道産小麦を独自配合した横山製粉のPB粉で、
滑らかでツルツルとしたシルキーな麺肌、しなやかなハリ、熟成感伝わるムチパツの強いコシ、
時間の経過とともに生まれるモチフワのクッション性、温度が下がるにつれ存在感を増す小麦の甘味、
これらの特長がスープと見事に調和しています。
硬め茹では避け、最低2リットル以上の熱湯で指定時間通りしっかりと茹でましょう。
また麺に触れ過ぎても麺肌を傷付けるので、ほぐれたら茹で上がるまで麺に触れるのはやめましょう。
 
付属トッピングは香り、出汁感、歯応えともに絶妙でジューシーな極太メンマ2本と、
以前入っていた地鶏団子は豚肩ロースチャーシュー2枚に変わっており、
低温調理のしっとり軟らかいミディアムレア状が食べ応えある厚切りとなっています。
塩味もありながら、肉汁は逃げずにたっぶり。熱湯湯煎はアウトです、解凍は必ず冷蔵か流水で。
ちなみに複数購入した内の1食は豚肩ロースと鶏胸肉のレアチャが1枚ずつ入っていたので、製造ロットで内容に違いがあるかもです。
この鶏レアチャも鉢ノ葦葉の人気トッピングで、優しい塩味としっとり軟らかく瑞々しい口当たりが特長の逸品です。
 
ここ数年は実店舗に行けておらず、最後に頂いたのも2年前の宅麺でしたが、
それからスープも麺も細かくアップデートされており、正直感動モノの美味しさでした。まさに天才のなせる技ですね。
冷凍向けにチューニングされているとは思いますが、冷凍でこのレベルだと作りたてはどんなに凄いのかと思うと、もう久々に実店舗にも行かずにはいられないです(笑)

8

2024年04月04日

浜松の宅麺クラウドキッチンで製造された富士丸ブランド麺です。
量は1玉約270gとなっています。
 
加水率やや低めの強くうねった角刃平打太麺で、短めに茹でると富士丸らしいゴワボソ食感になりますが、
長めに茹でても二郎直系っぽいフワデロにはならず、ポクポクとした食感になります。
 
画像1枚目は右が富士丸製、左が宅麺CK製です。宅麺製が白っぽいのは打ち粉によるもので、どちらもオーション麺です。
切刃番手も同じで、冷凍生麺同士の比較という観点で言えば、しっかりコピー出来ていると思います。
 
インスパ系の麺マシに加えるもよし、
濃厚系スープの替え玉に使うもよし、
自作スープで家二郎を楽しむもよし、
別売鍋スープの〆に投入するもよし、
梶原の白(油そば)風に食すもよし、
食べ方はお好みで。
 
ちなみに梶原の白とは茹でた麺に背脂とほぐしたブタと長ネギを乗せた富士丸梶原店の独自メニューで、
麺半玉に対し、ブタカスアブラ(ラーメンや鍋スープの付属品)1パックで塩味のバランスが取れます。
画像2枚目は上記量を普通のラーメン丼に盛り付けたボリューム感です。半玉で普通に一人前の量になります(笑)
 
残った半玉分の麺は鍋の〆やラーメンに加えて大盛り仕様にすると無駄なく使えますが、
白だけで麺1玉使いたい場合はブタカスアブラ1パックに濃口醤油&旨味調味料を適量足すか、ブタカスアブラを2パック用意するとよいです。
ただ2パックだと液状油がちょっと多いかも。
 
ほぐしブタとネギの量はお好みで。
生卵やラー油、酢、ニンニク、玉葱、唐辛子、胡椒、生姜、紅生姜なども好きなだけ追加して楽しみましょう。
ヤサイは味が薄まるので量に注意です。
 
富士丸のブランドが付いた二郎系冷凍生麺という希少性も加味した上で、
1玉270gを小売で税込270円なら、通販だと安いほうですね。
コスパ(価格に対する満足度)は高いほうだと思います。

5

2024年04月04日

富士丸ブタの単品販売です。ラーメンの豚増しや炒飯の具、ご飯のおかずやお酒のお供に。
部位は豚腕肉、量は3個入り合計で約250g。
1個あたりの大きさは縦幅約7cm、横幅約5cm、高さ約3.5cmくらいにカットされています。(個体差あり)
自宅だと画像3枚目のようにガスバーナーで表面を香ばしく焼いて梶原店の炙りっぽくする事も可能です。
 
ただ宅麺CK製なので忌憚なく書きますが、漬けダレは今現在の富士丸の味をコピー出来ているものの、
食感はパサギチで、富士丸直系のムチホロ感を再現出来ていません。
特に成形と縛り方、またカットの形状も直系店と違う為、最終的な味や食感も結構変わってきます。
 
画像4枚目は右が宅麺製、左が富士丸実店舗製です。
宅麺製はブロック1本が細く、カットがゲンコツ状に分厚く、
何より縛らずにネットを使っている時点でジャナイ感があります。
 
実物の味をご存じない通販専門ユーザさんの中には、美味しいと思えればそれで良いという方もいるかもしれませんが、
実店舗の本物を食べているリアルの客層は本物の味を求めて買うので、
ユーザの経験値によって期待する再現度とクオリティが違ってきます。
 
ブタはスープの仕込みとの兼ね合いもあるため完全再現が難しいのは理解の上ですが、
せめて加工に関してはトリミングの時点から最終的なカットに至るまで、
実店舗の工程を細部まで今一度見直し、物理検査も徹底すべきだと思います。
 
カットの厚みは商品インパクトとして敢えてゴツい塊状にしているものと思います。
ただ「富士丸監修」ではなく「富士丸正規品」として商品化するのであれば、
実物と遜色ない、本当の意味での「『店の味』を忠実に再現」に期待します。
 
一方、モノ自体については食べ応え抜群で、汎用性も高く、インスパイア風の厚切りチャーシューとして考えると優れた製品です。
 
細かく解せば汁なしの追加トッピングに、また味付アブラに混ぜれば富士丸風のブタカスアブラが作れます。
カットした豚に刻みキャベツ、白胡麻、ごま油、出汁醤油orポン酢を和えると、家系風キャベチャーに。
刻みネギと白胡麻をぶっかけてラー油を垂らせば居酒屋風の簡単おつまみに。
そこにコチュジャンや豆板醤を加えて混ぜると町中華風のピリ辛ネギチャーシューになります。

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